県産木材の家づくり
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県産木材のモノづくり
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平成15年、東かがわ市五名の林業家・木村薫さんの38年生杉を50本使った、「五名畑倶楽部」が完成しました。
五名畑倶楽部の写真
かがわ山と木ネット
県産木材の家づくりポイント1
伐採 乾燥 製材
香川県東かがわ市五名の木村薫さんの山から伐採しました。
チェンソーを持っているのが、伐採業・長町益年さん。下に後ろ姿が見えているのが、山主・木村薫さんです。
伐採直後のスギ断面。根本の直径が30センチくらいでした。
芯が中心にあって、年輪の間隔が広すぎず、色艶の良材です。
伐採後はこのように葉枯らし乾燥をします。
葉枯らし乾燥とは、葉がついたまま数ヶ月山に置いて、葉から水分を蒸散させ、材の含水量を減らすことです。
塩江町の竹内製材に運ばれたスギ。
すでに、必要な長さ(3mから6m)に切って運ばれます。
製材機。軽便台車と呼ばれるトロッコのような台車に丸太をのせて、前方のノコギリに向かって進みます。
製材する人は、木の曲がりなどを見極めながら、基準となる面をまず作り、それにあわせ、四角く製材します。
これには、経験が必要で、香川県内では、こうした材を製材できるところは数カ所しかありません。
製材直後のスギ。中央は梁・桁材断面12センチ×18センチ、38年生のスギではこれくらいが限界寸法になります。乾燥収縮を見込んで、大きめに(プラス15ミリ)製材されています。
大工の土佐さんの作業場で、自然乾燥中。材の間に桟をはさみ、よく風が通るように工夫されています。大きな力を受ける梁などには、大きな断面が必要になるので、製材せず、丸太のままで使うことにしました。
柱の断面。断面を見ると、芯が中心にあり、年輪幅が大きすぎず安定していることで、林業家・木村さんの手入れの良さがわかります。

芯のある材は、乾燥時に繊維の方向によって収縮率が異なるため、必ず割れます。そのため、あらかじめ1面を割り、他の面に割れがでないようにします。これを「背割り」といいます。
丸太の薄皮を竹べらでむく大工の土佐浩治さん。機械でむくと傷になるので、5本の丸太をすべて手でむきました。
加工
材が十分乾燥した段階で、墨付けと刻みの工程に入ります。鑿(のみ)を使う大工の土佐さん。
土佐さんは「鎹(かすがい)」を打ち込んで、割れの進行を止める工夫としました。
この鎹は土佐さんが、鉄工所で作ったものです。
鎹は完成時に見えない箇所に、表面よりも沈めて打ち込まれています。
土佐さんの使った鑿。用途に応じて、いろいろな種類を使い分けます。
精密に刻まれた桁の継ぎ手(金輪継ぎ)部分。
材の長さに限界があるので、長い桁は2本の材を接いで使います。
作業場で仮組みされた継ぎ手。こうして、1本の材になります。
丸太の寸法は計算ができないので、型紙をつかって写します。
型紙を使って刻まれた梁材。
ここに上の写真の丸太が組み合わされます。
丸太を使うとこういう難しい作業が必要になります。
建前
刻みが終わり、現場に運ばれた構造材。
これから建て方が始まります。
土台の上に柱を立てます。
柱と土台の接合部。
柱には、長いほぞを作り、土台の側面の四角い穴に木栓を打ち込んで固めます。
柱と横架材の接合部。
長いほぞを柱に差し込み、木栓を打ちます。
柱の上に、丸太の梁をかけ、その上に中引きという建物中央をつなぐ、丸太の長い材を渡します。
小屋組みは高所の作業となるので、あらかじめ、「地組み」といって、地上ですべての作業をすませておきます。
梁と中引きの接合部を鑿で調整する土佐さん。
かみ合わせ部分の寸法を慎重に測る。
「地組み」が終わった状態。これを再び柱の上で組み立てます。
ほぼ完成した小屋組み。
完成間近の全景。すべて材は県産スギ材です。
棟木の先端部の納まり。
こんな高度は技術はなかなか見られません。
壁は竹小舞に土壁。
中引き丸太の先端が見えます。直径約30センチ、38年生スギの一番根元の部分です。
屋根は瓦葺き。
建物の大きさとかたちは、以前ここに建っていた納屋とほとんど変えていません。
室内天井。
土佐さんが煙突用の穴を開けました。
床。
建物の中心に建つ大黒柱の足下。
床板と天井板は高知県産スギ。残念ながら、県産材ではありません。
あと、20年ほどたてば、香川県産材もこうした板として使えます。
室内の壁は、土壁のまま。漆喰は塗りません。
外部の壁は土佐漆喰を塗っています。
デッキを作りました。
これはすべて赤身の高知県産スギ材を使いました。
完成しました。
外壁は、雨ガカリを考えて、土佐漆喰と
焼き杉板を使い分けました。
焼き杉板は徳島県から買いました。